自分で探す
ゴイシツバメシジミは主に照葉樹の原生林を棲み処としています。ゴイシツバメシジミを見つけるには、食草である「シシンラン」を探します。大木の幹、それも高い位置に生えていることが多いので見つけるのは大変ですが、まずはシシンランが生えていることを確認することがゴイシツバメシジミの生息を確認する第一歩です。
以下、市房山を例に、ゴイシツバメシジミの見つけ方を紹介いたします。
1.時期:6月下旬~8月上旬
2.場所:照葉樹の原生林とその周辺
(市房山の場合はキャンプ場周辺から2合目付近まで)
3.探し方
①シシンランを探す。
照葉樹の森の着生植物が生えている木が目印です。
(双眼鏡があると便利です)
②シシンランの近くにシジミチョウが飛んでいないか確認する。
(シシンランの近くでひらひら飛んでいるシジミチョウがいたらかなりの確立でゴイシツバメシジミの可能性があります)。
③シシンランが生えている木の周辺で、花が咲いている植物を探す。
ゴイシツバメシジミが吸蜜に訪れた記録がある植物は以下の種です。
アカメガシワ、ヒメジョオン、ミヤマトベラ、コマツナギ
④シシンランが生えている木の周辺で、水たまりを探す。
ゴイシツバメシジミは吸水に地表に降りてくることが良くあります。
ゴイシツバメシジミを見つけたら写真を撮影し、観察記録として残そう!
観察記録は皆で共有するとともに、保全活動に活用させていただきます。
*ゴイシツバメシジミに似ている蝶
現地でゴイシツバメシジミを観察していると、とても紛らわしい蝶たちも飛んでいます。ゴイシツバメシジミほどの小さな蝶を「シジミチョウ」と呼びますが、ゴイシツバメシジミが観察できる地域にはおよそ20種類ほどのシジミチョウがいます。
大きさ、翅の色や紋様、飛び方にそれぞれ特徴があるのでよく見ると見分けられるのですが、その中でも特に紛らわしい蝶が「ゴイシシジミ」、「ヤマトシジミ」と「サツマシジミ」です。
・ヤマトシジミ
裏面の文様がゴイシツバメシジミとても似ていて、どこにでもたくさん生息しているので最も間違え易い種類です。地表近くを飛んでいることが多いので、地面に降りてきたゴイシツバメシジミと混同しないように注意が特必要です。
・ゴイシシジミ
翅の表色と飛び方がゴイシツバメシジミにそっくりです。唯、翅の裏面の紋様が異なっているので、翅を閉じてとまっていれば区別できます。
・サツマシジミ
地表に降りてきたゴイシツバメシジミに混ざって飛んでいる姿をよく見かけます。翅の裏面の紋様はゴイシツバメシジミに似ていて紛らわしいですが、表面が青色の光沢があるので区別できます。